フィリピンって治安よくないの?
セブ留学行きたいけど治安ってどうなの?
フィリピンのセブへの留学を検討している方で、セブの治安について疑問に思っている人もいるかと思います。フィリピンは危険と聞いたことがある人もいるかもしれません。そこで、本記事ではセブの治安について解説していきます。セブ島の全体的な治安と危険なエリアについて解説していきます。本記事では、下記がわかります。
・セブ島の治安状況
・セブ島で危険なエリア
・危険な目に遭わないための対策
・危険な目に遭った場合の対処法
セブの治安状況
フィリピンの治安について
フィリピンとセブの治安状況について紹介していきます。Institute for Economics and Peaceが2024年に発表した世界の治安によると、フィリピンは163か国中104位となっています。Institute for Economics and Peaceが発表している治安ランキングは、社会の安全・治安、現在進行中の国内外の紛争、軍事化の3つのカテゴリーで点数付けをして算出したランキングです。
世界の治安ランキング(Institute for Economics and Peace)
1位:アイスランド
・・・
17位:日本
・・・
102位:サウジアラビア
104位:フィリピン
105位:エジプト
サウジアラビア(102位)やエジプト(105位)などと同程度の順位にランクされており、フィリピンより下には、アフリカや中米の国が多くなっています。アジアの国でフィリピンより治安の悪い国は10か国のみで、インド(116位)、イラン(133位)トルコ(139位)、パキスタン(140位)、パレスチナ(145位)、ミャンマー(148位)、イラク(151位)、北朝鮮(152位)、イスラエル(155位)、シリア(156位)となっております。ちなみに日本は17位となっております。
フィリピンの治安ランキングの真ん中より下の順位となっており、治安の良い国とは言いがたい現状があります。ただし、以前と比較すると治安は改善傾向にあり、2022年の125位、2023年の109位から徐々に順位を上げてきています。
また、前大統領のドゥテルテさんが超法規的な方法で治安回復に努めた影響も出ているのかもしれません。ちなみに、日本の外務省は、フィリピンのほとんどの地域を危険レベル1(十分注意してください)に指定しています。
セブの治安について
フィリピン自体は特別治安のよい国ではありませんが、フィリピンの中でもセブは比較的治安のよい地域となります。NUMBEOの東南アジアの都市安全ランキング2021によると、セブは21都市中12位という順位となっています。ケソン(18位)やマニラ(19位)と比較すると治安は良い方となっています。
東南アジアの都市治安ランキング
1位:チェンマイ(タイ)
・・・
12位:セブ(フィリピン)
・・・
18位:ケソン(フィリピン)
19位:マニラ(フィリピン)
また、セブは日本人を含めた観光客や留学生が多く訪れる都市でもあり、セブに住んでいる日本人も多くいます。日本人が一人で歩いていても目立つことはないため、ターゲットにされにくいという特徴もあります。
私自身、セブに1週間程度旅行で行ったことがありますが、怖いと感じたことは一度もありませんでした。(1週間程度だったためあまり参考にならないかもしれませんが。。。)なるべく日が出ている時間に出歩くようにしていたため、危ないと感じることはありませんでした。
フィリピン人の友達と夜に出かけたりもしましたが、誰かと一緒であれば夜もそこまで危険性を感じることはありませんでした。セブの前にマニラに滞在していましたが、マニラは”隙があれば狙ってやるぞ”という目をよく感じましたが、セブではそのような感覚は全くありませんでした。
ただし、セブでもスリや強盗などの犯罪も発生しています。特に、夜に発生する可能性が高いので、夜は1人で出歩かないようにしましょう。バーやクラブが多くある繁華街でも犯罪や事件が多く発生しているので、バーやクラブに行く際は周りに気を払いながら注意して楽しみましょう。
2023年1月~3月のセブ州での犯罪発生件数(出典:外務省)
殺人(含む未遂):28件
傷害:47件
強制性交:29件
強盗:29件
窃盗:164件
セブで日本人が巻き込まれた事件について
2023年には、セブで日本人が殺害されたという事件もありました。そのほかにもフィリピン国内で日本人が巻き込まれた事件がありますので、いくつかの事件を紹介します。
フィリピンで日本人が巻き込まれた事件(出典:外務省)
(スリ・置き引き)
スーパーマーケットやショッピングモールなどの混雑した場所のほか、エスカレーターやエレベーター、列車の車両、小売店の通路といった狭い空間における集団による犯行
(ひったくり)
マニラ首都圏を中心にオートバイによる携行品のひったくり被害が発生
(物乞い)
セブ市の繁華街で急に子供たちに取り囲まれ、小銭などをせがまれて、気を取られている隙にバッグから財布を抜き取られる
(強盗)
歓楽街を歩行中に2~3人組の男たちに金品を要求され、抵抗した際に発砲を受け負傷
※最近では睡眠薬強盗の被害も報告されているようです。
(殺人)
フィリピン人との商売上のトラブルや、怨念等に起因するものが多く、フィリピンでは毎年日本人が殺人被害に遭っている
上記は一部を紹介したのみで、そのほかにも犯罪事例はたくさんあります。犯罪に巻き込まれないためにも外務省は下記のことを提唱しています。
犯罪に巻き込まれない基本的心構え(外務省)
・犯罪を誘発する環境を作らない(犯行のチャンスを与えない)
・他人の話を安易に信用しない
・生命と身体の安全を最優先に考える
・Facebook、LineやTikTok等のSNSの使用に注意を払う
セブで危険なエリア3選
セブはフィリピンの中では比較的安全な都市ですが、それでも危険なエリアも存在します。そこで、セブで危険なエリアを3つ紹介していきます。
セブで危険なエリア3選
・パシル(Pasil)
・コロン(Colon)/カルボン(Carbon)
・マンゴーストリート
パシル(Pasil)
まずは、パシルです。パシルは、セブの中でも最も危険なエリアの一つして知られている場所で、現地のフィリピン人も近寄らない場所です。パシルにはフィッシュマーケットがあり、朝方にはフィッシュマーケットで盛り上がります。一方で日が暮れると薬物中毒者、ドラッグや武器の密売人といった人たちがうろうろしています。
朝方はフィッシュマーケットで盛り上がっており、昼間は子供たちが走り回って遊んでいるのであまり危険な感じはしないかもしれません。ただし、日が暮れてくると雰囲気がガラッと変わります。セブへ留学される方はくれぐれもパシルには行かないことをおすすめします。
セブのダウンタウンからパシルまで歩いて15分程度とそこまで遠くありません。興味本位で行って、何か事件に巻き込まれてからでは手遅れです。パシルの場所を把握して、意識的に避けるようにしましょう。パシルの場所は下記となります。
コロン(Colon)/カルボン(Carbon)
次に、コロンとカルボンです。コロンストリートには、マーケットやスーパー、ショッピングモールなど人がたくさんいるエリアになります。人が多いので、スリや置き引きが多く発生しているエリアとなります。
カルボンも同様に、マーケットなどがあるためスリや置き引きが多く発生しています。コロンやカルボンでは、とくに持っていく荷物を最小限にして、荷物対策をしっかりとしておきましょう。荷物を置いておくと高確率でとられてしまうので、自分の荷物から目を離さないようにしましょう。また、むやみにiPhoneなどを触ったり、写真を撮ったりするのを避けましょう。
コロンとカルボンは、しっかりと対策をすれば楽しめる場所です。ショッピングモールで買い物を楽しんだり、ナイトマーケットも盛り上がりを見せています。スリや置き引きのリスクを最小限にして、コロンとカルボンを楽しみましょう。
マンゴーストリート
次に、マンゴーストリートです。マンゴーストリートは、バーやクラブ、風俗店などがあつまる繁華街です。どこの国も繁華街は治安が悪くなる傾向にあるのと同様に、マンゴーストリートも夜になると治安が悪くなります。
夜になると、ドラッグの密売人や売春婦が立ち並ぶようになります。彼らに言い寄られてもしっかりと断りましょう。お酒を飲むと警戒心が緩くなりがちですが、最低限の理性は保って飲酒を楽しみましょう。
ストリートチルドレンなどが外国人を見つけてポケットの中を盗んできたり、時には強盗に遭うこともあります。人が多くなる夜は特に、気を付けるようにしましょう。また、マンゴーストリートへ行く際は1人ではなく、複数人でいくのがおすすめです。
セブで危険な目に遭わないための方法5選
セブで危険な目に遭わない方法5選について紹介していきます。
セブで危険な目に遭わない方法5選
・大金や貴重品を持ち歩かない
・危険なエリアには行かない
・他人を信用しない
・夜は1人で出歩かない
・酒を飲み過ぎない
危険なエリアには行かない
まずは、危険なエリアには行かないことが重要です。現地で生活をしていると上記で紹介した危険エリア以外にも行かない方がよいエリアがわかってきます。危険なエリアには、なるべく行かないようにするだけでも犯罪に巻き込まれるリスクはかなり下がります。
とくに、夜になると治安が悪くなる傾向にあります。用事があって危険エリアにどうしても行かないといけない場合は、昼間に日が出ている時間帯に向かいましょう。昼間が出ている時間帯であれば治安もグッとよくなることが多いです。
また、危険なエリアに行く場合はなるべく大通りを通ることも重要です。大通りから少し外れた細い路地などでは、強盗などが発生しやすくなります。危険エリアへ行かないのがベストですが、行く必要がある場合は、昼間に大通りを通って向かいましょう。
大金や貴重品を持ち歩かない
次に、大金や貴重品はなるべく持ち歩かないことが重要です。現金やクレジットカード、パスポートなど盗まれたら大きな問題になってしまうものはなるべく家に置いていくようにしましょう。
強盗などに遭った場合、持っているものを全部渡すことで身柄を解放されることがあります。そんなときに、大金やクレジットカード、パスポートを盗まれてしまうと、その後の生活などに大きな支障を及ぼしてしまいます。
パスポートなどはセブの日本国領事館で再発行が可能ですが、再発行にも手続きや時間がかかります。その日使う可能性のある最低限の現金とクレジットカード1枚のみを携帯して、出かけることがおすすめです。
他人を信用しない
他人を信用しないことも、事件に巻き込まれない一つの方法です。日本ではだましてくるひとは多くないので、周りの人を信じることが当たり前になっている人も多いと思います。ただし、他人を簡単に信用することで、痛い目に遭うこともあるので注意しましょう。
特に、日本語を話して近寄ってくるフィリピン人には注意が必要です。日本人は人を信じやすいと思っている人も多く、その特徴を逆手にだましてくる人達がいます。また、最近では睡眠薬強盗の件数がフィリピンで増えています。日本人に対して、下記のような事件も発生しているようです。
日本人が睡眠薬強盗に巻き込まれた事件の一例(出典:外務省)
1. 日本人に「日本に興味があるから」、「日本語を教えてほしい」などと近づいてくる
2. 仲良くなった後に、食事に誘われる
3. レストランや自宅などで出てくる食事に睡眠薬が盛られている
4. 昏睡状態の間に財布やクレジットカードなどを盗まれる
人を簡単に信じすぎるのは危険です。見知らぬ人が近づいてきたり、話しかけてきたりしたら、まずは疑ってかかりましょう。彼らは言葉巧みに誘ってきたりしますが、断る勇気も必要です。信頼できるフィリピンやセブ政府の情報をこまめにチェックして、治安状況に問題ないか確認することも重要です。
夜は1人で出歩かない
夜は1人で出歩かないのも、自分の身を守るために必要なことです。夜は、出歩かないというのが事件に巻き込まれるリスクを最も抑えることができます。しかし、学校の友達などと夜にお酒を飲みに行く機会も留学中にはあると思います。
夜に出かける場合は、1人ではなく複数人で行動するようにしましょう。複数人で行動することによって、強盗などに巻き込まれるリスクを軽減できます。仮に、何か事件に巻き込まれても友達たちとサポートし合うことができます。
とくに、留学の初期で右も左もわからない段階では必ず友人と出かけましょう。留学初期で迷っている日本人留学生は犯罪のターゲットとなりやすいです。最初は、留学中にできた日本人の友達と行ってみることで不安が和らぐかもしれません。
酒を飲み過ぎない
]最後に、酒を飲み過ぎないということです。留学中は色んな国の人と友達になって、飲み会やパーティも多くなります。パーティでは、強いお酒なども出てきて勢いに任せて飲み過ぎてしまうこともあるかもしれません。
飲み過ぎてしまうと、気が大きくなったり、判断する能力が衰えてしまいます。酔っぱらった姿を見て、犯罪者のターゲットにされてしまうかもしれません。友達と集まって飲むことは楽しいですが、飲み過ぎには注意しましょう。
また、バーなど人が多い場所で飲む場合はドラッグや睡眠薬をドリンクの中に入れられることも発生しています。自分のドリンクから目を離さないようにしておきましょう。トイレに行くときなどは友達に見ておいてもらうのがおすすめです。
セブで危険な目に遭った場合の対処法3選
危険な目に遭わないように対策していても、危険な目に遭ってしまうこともあります。危険な目に遭ってしまった時には、下記のような対処をしましょう。
セブで危険な目に遭った時の対処法3選
・まずは命が最優先!
・周りの人に助けを求める
・在セブ日本領事館へ連絡
まずは命が最優先!
まずは、命が最優先です!もし、強盗に囲まれた場合持っている金品はすべて強盗に渡しましょう。多くの場合、強盗の目的は金品を奪うことなので、金品を渡すことで逃げていくことが多いです。
金品を出し惜しんだり、出すことに抵抗すると彼らは暴力や危害を加えてくることがあります。彼らの言う通りに、持っているものをおとなしく渡すようにしましょう。また、クレジットカードを盗られた場合は、その後クレジットカード会社に連絡することも忘れないようにしましょう。
また、海外保険に加入している場合は強盗で損失を受けた場合に、補償してくれることがあります。自分が入っている海外保険の適用範囲を確認してみましょう。
周りの人に助けを求める
次に、周りの人に助けを求めることも重要です。周りに誰かいれば助けてくれることも多いです。人気のない路地などでは難しいですが、大通りや人がいるところでは周りの方に助けを求めましょう。
気の毒な経験をした留学生にきっと優しく接してくれるはずです。また、被害に遭った場合は警察に行きましょう。警察に行って事情を話すことで、何らかの動きを取ってれる可能性もあります。
また、トラブルに遭った時は留学エージェントに相談することも可能です。以前にも留学生で似たような事件に巻き込まれた人がいるかもしれません。そんなときは、対処法のアドバイスなどをもらえるかもしれませんので、一度相談してみるのもおすすめです。
在セブ日本領事館へ連絡
パスポートの再発行や各種相談など日本国領事館で可能です。具体的には、下記のような相談が可能です。
日本国領事館で可能なこと
・事件、事故などの緊急時の対応
・盗難、紛失により所持金や所持品をなくした場合の緊急対応
下記のようなことは領事館ではできませんので、ご注意ください。
日本国領事館でできないこと
・宿泊費や入院費の立て替え払い
・遺失物の捜索
・入国許可、滞在許可の代理業務
まとめ:セブは比較的治安は良いが危険なエリアもある!
ここまでセブの治安について紹介してきました。フィリピンの中では比較的治安のよいエリアですが、危険なエリアも存在しています。危険なエリアにはなるべく足を踏み入れないようにしましょう。下記が、セブの危険エリアです。
セブで危険なエリア3選
・パシル(Pasil)
・コロン(Colon)/カルボン(Carbon)
・マンゴーストリート
セブで危険な目に遭わない方法は下記のとおりです。
セブで危険な目に遭わない方法5選
・大金や貴重品を持ち歩かない
・危険なエリアには行かない
・他人を信用しない
・夜は1人で出歩かない
・酒を飲み過ぎない
セブで危険な目に遭った場合は下記の対処をしましょう。
セブで危険な目に遭った時の対処法3選
・まずは命が最優先!
・周りの人に助けを求める
・在セブ日本領事館へ連絡
不明点などありましたら、お気軽にこちらからお問合せ下さい。
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